江戸時代から続く製塩業と酒造りで栄えた広島県竹原市。重要伝統的建造物群保存地区に指定された町並みには、今も当時の面影が色濃く残っています。白壁と黒瓦が織りなす美しい街並みを、歴史と共にご紹介します。
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歴史が息づく町並み保存地区
竹原の旧市街地は、「日本で最も江戸時代にタイムスリップできる町」と称されるほど、往時の姿をよく残しています。製塩業と酒造業で財を成した商人たちが建てた町家が、300年の時を越えて現代に継承されています。
通りを歩くと、白壁に黒い格子窓、なまこ壁の蔵など、江戸時代の建築様式を今に伝える建物が立ち並びます。特に注目すべきは、軒先に並ぶ出格子。商家の風格を今に伝える建築様式は、当時の繁栄を物語っています。
酒蔵が織りなす風情
竹原は良質な米と水に恵まれ、江戸時代から続く酒造りの町としても知られています。現在も営業を続ける酒蔵では、見学や試飲を楽しむことができます。
竹原酒造では、江戸時代から変わらない製法で日本酒を造り続けています。蔵見学では、古い道具や醸造工程を見学できるだけでなく、杜氏から直接説明を聞くこともできます。特に冬場の仕込み時期には、麹の香りが町中に漂い、独特の風情を感じることができます。
古民家を活用した新しい魅力
伝統的な町並みの中に、近年は古民家を改装したカフェやギャラリーも増えています。「茶房西條」は、築150年の商家を改装したカフェ。天井の梁や土壁など、当時の建築様式を活かしながら、居心地の良い空間を作り出しています。
「町家カフェ暁」では、竹原産の柑橘類を使用したスイーツが人気。季節の果物を使ったデザートと、手入れの行き届いた日本庭園の眺めは、訪れる人々の心を癒してくれます。
写真家が愛する風景
竹原の町並みは、写真愛好家の間でも人気のスポットです。特に早朝の光に照らされる白壁や、夕暮れ時の路地裏の風景は、絵画のような美しさを見せてくれます。
本町通りから脇道に入ると、より生活感のある風景に出会えます。石畳の路地や、軒先に干された洗濯物など、日常の一コマが絵になるスポットが随所に存在します。
おすすめ散策モデルコース
竹原の町並みは、ゆっくりと歩いて2時間ほどで回ることができます。以下のルートがおすすめです。
竹原駅を出発し、本町通りを南へ。江戸時代からの商家が建ち並ぶ通りを進みながら、保存地区の中心部へ。途中、旧森川家住宅で当時の商家の暮らしぶりを見学します。
その後、小路を抜けて酒蔵エリアへ。試飲や見学を楽しんだ後は、古民家カフェで一休み。午後は高台にある竹原西方寺へ。ここからの眺望は、町並み全体を見渡せる絶好のビューポイントです。
季節を彩る竹原の表情
竹原の町並みは、季節によって異なる表情を見せます。春には白壁に映える桜、夏には軒先の風鈴、秋には路地裏の紅葉、冬には静かに降り積もる雪。それぞれの季節で、独特の風情を楽しむことができます。
特に2月の「竹原ひな祭り」は見逃せません。各商家に代々伝わるひな人形が飾られ、町全体がおひな様の世界に包まれます。夜間はライトアップも実施され、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
散策を楽しむためのアドバイス
竹原の町並みを楽しむコツは、時間に追われず、ゆっくりと歩くことです。路地裏に残る生活の痕跡や、建物の細部に施された意匠など、歩くペースを落として初めて気づく発見がたくさんあります。
また、地元の方々との会話も竹原散策の楽しみの一つ。商店や古民家カフェでは、建物の歴史や町の暮らしについて、興味深い話を聞くことができます。
まとめ:時を超えて受け継がれる風景
竹原の町並みは、単なる観光地ではありません。300年以上の時を経て、今なお人々の暮らしと共にある生きた町です。歴史的な建造物を大切に保存しながら、新しい価値を生み出していく。そんな竹原の取り組みは、日本の歴史的町並み保存のモデルケースとしても注目されています。
この記事を参考に、あなたも竹原での時間旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない思い出となるはずです。
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